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第三回「不動産システム(売買編)を考える」

さて、前回は「不動産システム(賃貸編)を考える」をテーマにお話ししました。第三回は、前回の続編として、売買編についてお話をしようと思います。

著者:不動産IT技術研究会

1. 売買系パッケージシステム

売買系のパッケージシステムはあくまで筆者の主観ですが、システムの数が多少賃貸系よりは少ない気がします。
筆者が把握する開発元は4・5社程度です。不動産店舗が売買系よりも賃貸系の方が多いことが理由なのかも知れません。
売買系のシステムの機能については、基本的なものは賃貸仲介支援のシステムとさほどかわりないように思います。

売買システムの主な機能

  • 顧客管理(売り主・買い主)
  • 物件台帳
  • 売り主と買い主のマッチング機能
  • 追客管理
  • 返済計画シミュレーション(計画書の作成)
  • 進捗管理
  • 媒介契約書作成
  • 重要事項説明書作成・売買契約書作成
  • 各種ポータルサイトへのデータ連動

2. 売買系システムの今後の展望

筆者が昔勤めていた企業は、賃貸も売買も部門としてありました(というよりもそれが普通なのでしょうが・・)。
ただ、システムによる売買と賃貸の顧客データの共有はなかったように思います。そもそも組織自体が縦割りで、業務上シームレスな連携がなかったことも原因かもしれません。
しかしながら、賃貸を探している人の中には金額次第では購入したい、またはいずれは購入を検討したい方もいます。また、アパートの家主様についても、アパートを手放したい、または新たに投資用不動産を購入したい方もいると思います。
そう言った意味では各社ベンダーには、是非とも賃貸システムとのデータ連動性の高い売買系システムを開発頂くことをお願いしたいです。
例えば、賃貸系のシステムと以下のようなリンクができるとよいですね。

マッチング

  • 賃貸顧客データ(家主・入居者)と売買物件(投資用・居住用)のマッチング機能
  • 賃貸顧客向けの営業活動支援ツール(もちろん、データの二次利用については取得する時点で、お客様へご説明しないといけませんが)
  • 投資物件の実質利回り基礎データ(賃貸管理システムからの収支データやレントロールデータの二次活用)

などが備わっていると良いかも知れませんね。

賃貸管理システムのように銀行のファームバンキングと連動して、売買代金の入金データが取り込めるような仕組みも在ると良いと思います。(筆者が知らないだけで今はあるのかもしれません。)
不動産システム業界は、どちらかというと賃貸管理システムが牽引してきただけに、売買システムについてはまだまだ今後もいろいろな工夫の余地があるように思います。