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第二十回「賃貸管理の収益構造を考える」

2018年最後は、賃貸管理の収益構造を考えていきたいと思います。

著者:不動産IT技術研究会

1.賃貸管理事業は高収益ですか?

これを読んでいる賃貸管理業者の方、収益はあがっていますか?儲かって仕方ないという方は、どうぞ読み飛ばしていただいて結構です。

2.平均賃料は上がっていますか?

賃貸管理の収益向上を考える場合、最初に考えていかないといけないのは家賃相場ですね。

平均家賃が、例えば5,000円上がるとどうでしょうか。

 

(上がる売上科目)

  • 仲介手数料(1ヶ月)
  • 斡旋手数料(1ヶ月。但し、家主様が払って下さる場合のみ)
  • 管理手数料(定率5%の場合)

 

一部屋当たりで10,250円売り上げがアップすることになります。例えば、20戸の物件であれば、入居者がすべて入れ替わるとおよそ200,000円も売上が上がることになるのです。

では、果たして皆様の地域の平均賃料は上がっているのでしょうか。一部の大都会を除いて、路線価が下がり、物件の経年劣化も進んで賃料が下がってきている地域も多いのではないでしょうか。

3.平均賃料はどのようにしてあげる?

では、どのようにしたら平均賃料はあがるのでしょうか。景気がいいという声も聞こえてきますが、消費者の財布の紐はまだまだ固いというのが最近の傾向ではないかと思います。

皆様の管理物件の平均賃料を10,000円上げることは難しいかもしれませんが、5,000円ならどうでしょうか。断言はできませんが、5,000円といいますと月々のスマホ代よりも安いわけです。少し節約すれば捻出できる金額なのです。

あとは5,000円の付加価値をどのように物件につけるかは、管理会社の腕の見せ所です。

設備の追加やリノベーションももちろん有効な手段はありますが、いずれもコストがそれなりにかかるというところがネックだと考えます。

そこで、ハードではなく、ソフトを付加することを考えてみてはどうでしょうか。

さまざまな業種のサービス会社を検討して、コラボするのもよいかもしれません。

 

例えば、

  • 家事代行サービス
  • クリーニング回収サービス
  • 貸倉庫

 

などほかにも探せばたくさんありそうです。

これらのサービスが個人利用よりも安く利用できる、または入居者は無料だったらおもしろそうですね。

 

4.売上上がってもコストがあがっては意味がない

筆者はどちらかというと、売上よりも利益を重視したいほうです。売上が伸びでも赤字になるのであれば、何の意味があるのでしょうか。

業務の効率化と言いますが、実はこれはなかなか難しいものです。IoTだのAIだの言ったところで高いコンサル料を払わないと効果がでないのでは意味がありませんね。

お金をあまりかけず、コスト削減を目指すのであれば、まずは以下を実践してみましょう。

 

    1.  業務の文書化(どんな流れで、誰が何日やっているのかをできるだけ細かいタスク毎に)
    2.  1を見て、不要そうな内製業務(やたら日報書かせるみたいな)、非効率な処理、似たような処理なの何度も実施しているもの(複数の送金処理日の設定など)、リソースが過剰になっているもの(送金明細書のチェック)などをリストアップ
    3.  ITサービスやアウトソースが適用できそうなタスクを洗い出し、それぞれのコストと人件費を比較
    4.  3で内製化するより安ければ、思い切ってアウトソース!
    5.  このようなことを間接部門の業務でもやってみる

 

と、ここまで書いたことをそんなにすぐにうまくはいかないと思いますが、まずはやれるところから手を出してみて、収益構造の改善を目指してはいかがでしょうか。