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第二十四回「礼金・更新料を考える」

今回は、礼金と更新料について考えていきたいと思います。

著者:不動産IT技術研究会

地域差が大きい礼金と更新料

筆者はこれまで、首都圏、名古屋圏、地方都市と賃貸住宅に住んだ経験があります。そのため、礼金や敷金についても地域によって違うことを実感してきました。

更新料については、東急住宅リース株式会社/ダイヤモンドメディア株式会社の調べ「全国の賃貸マンションの更新料共同調査結果」(2019年3月26日公表)によると、更新料月数が多い都道府県は上から東京、千葉、神奈川、埼玉、群馬とすべて関東地方で占められています。

一方で下位は北海道、大分、宮崎、岩手、大阪と地方都市が占めています。大阪が低いというのは都市の規模からは意外といえば意外ですが、風土的なものでしょうか。ちなみに筆者は首都圏と名古屋圏では更新料を支払った覚えがありますが、地方都市では更新料というものが記載してあった物件をあまり見なかった記憶があります。

礼金、更新料はもらえなくなる?

礼金、更新料は消費者にとってはできれば支払いたくないコストです。なぜなら、宅建業法で定められているものではないからです。慣習的なものなので、取るも取らないも家主様次第ということになります。
しかしながら、消費者もインターネットで賃貸関連のニュースや法律解説、判例などを見て知識を付けています。そういった状況のなかで礼金免除、更新料免除を契約時に交渉してくることが増えるのは間違いないと思います。更新料などがかからないUR賃貸などが人気かもしれませんね。

どんぶり勘定ではなく、正確な資産運用のコンサルティングを!

単純に家主様に対して、契約促進のために礼金や更新料をなくしましょうと言っても、ローンを抱えている家主様であれば、おいそれと「そうしましょう」とは言えません。

そもそも礼金や更新料は、資産(物件)を維持するためのコストに充当するものだったりします。しかしながら、居住者の平均入居年数や設備の経年劣化などを考慮すると、必ずしもXか月といった紋切り型の金額設定がよいとも限りません。

最近の消費のキーワードの一つに「サブスクリプション」というものがあります。自動車などを毎月定額を払うだけで利用できるというものです。家賃は毎月のものですが、礼金や更新料、そのほかにも賃貸借契約にかかるコストを定額にするというような発想も今後は必要かもしれません。

次回は、第二十五回「売買と賃貸どっちがいいのか」